生徒の窓 9/1

 

*お知らせ*

***授業状況***

✿✿ 教材 ……名古屋帯と男浴衣

①②③名古屋帯(汕頭刺繍.相良刺繍)アップ ④男浴衣2反 右-リバーシブル

 

✿✿ 短足椅子あります‥‥18㎝・20㎝ 膝・腰痛の方々に評判です。ご利用ください。

✿✿ 針の管理について‥‥針山に短い針や針先の折れたものがもぐっている場合が多々見受けられます。針山を解体して中を確認してみましょう。お手伝いします。

この時期、さびた針を知らず知らず使っている場合が見受けられます。湿気のある時期です、手にも汗をかく時期です、そのまま針山に刺さず、ふき取ってからしまうことも一案です。待針など触ってみるとザラザラするので解ります。錆が反物についてしまいます。又、針箱を密閉しないものにするのもよいです。

針箱を休みの間しまいっぱなしだと‥‥(針にも換気が必要?)

 

✿✿ 9月からの授業……予約人数は12名です。しばらくはこの授業形態です。出席やキャンセルの連絡は下記針山アイコンよりお願いします。

 

✿✿ 窓開換気の為、気候に合わせて着るものの調節をお願いいたします。

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 **凛マガジン**

●最近増えているトラブル
●クリーニングもいろいろ
●湯のしも同じ
●悲惨な事例

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●最近増えているトラブル

冒頭からストレートな見出しになりましたが‥‥ここ1、2年で、急に増えてきたかな? と感じているトラブルがあります。

特徴的なのは、「シミ」「黄変」「虫食い」など、症状とは関係ない点です。

実は‥‥症状そのものではなく、関与した業者さんの対応が原因で、もともとの難が重症化してしまった、というトラブルなんです。

対応が不適切で、本来ならキレイになるはずの難が、治らなくなった──という相談が、以前よりは確実に増えているんです。

どんな難が、どんな状況の中で重症化してしまったのでしょうか‥‥。
実例を交えながら、分析・解説していきます。

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●クリーニングもいろいろ

重症化の原因となるトラブルで比較的多いのが、「和装クリーニングの神話」です。

洋服のクリーニングは、きものに使えない‥‥。
でも、和装クリーニングを謳っている業者さんだったら、きものに詳しいし、どんな汚れもキレイに落としてくれる‥‥と信じている方が、少なからずいらっしゃいます。

でも実際は、難が見つかったから、クリーニングに出してみたけど落ちなかった! ということもあります。

クリーニングから戻ってきた品物を見て驚き、慌てて買ったお店に相談‥‥という事例も、よくあります。

相談を受けた販売店が、仕入れた問屋さんへ連絡 → 問屋さんがメーカーさんへ → 凛へ のように、流通ルートを逆行して持ち込まれる品物は多いです。

お預かりした品物を検品してみると、クリーニングで落ちない難を、強引に処置されていることがあります。

仮に、クリーニングで落とせる、と予想していたとしても‥‥
実際に作業して落ちなければ、そこで止めてくれた方が、品物にとっては親切なのです。

不適切な判断や補正によって、直せる難も直らなくなった!という事故が、実際に起こっています。

落ちなかった難の上から、ご丁寧にプレスまでされている品物もあります。

難にタンパク質が含まれていたら、プレスの高温で凝固・変質し、落ちなくなるのに‥‥。
クリーニング屋さんなら、そうなることは予測できるはずなのに‥‥。

うまく落ちなかったら、そこで作業を中断するとか、依頼者さまに事情を話して品物を戻す、というケースは少ないようです。

そういう品物に限って、やっちゃえ~!で押し切ってしまうと、重症化するのです‥‥。

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●湯のしも同じ

熱や蒸気を用いるという意味では、前回まで連載していた「湯のし屋さん」も同じです。

仮に、湯のし屋さん(整理屋さん)が判断を誤り、タンパク系の汚れに高温の蒸気を使ってしまったら、同じ結果になるでしょう。

現在、凛がお取引させていただいている整理屋さんは5軒ほどありますが、幸いなことに判断ミスで難が重症化したという事例は、一度もありません。

理由はシンプルです。
そして、とても重要なことでもあります。

1.依頼する側・される側の双方が、検品をきちんとすること
2.気づいたことがあれば、報告・確認すること

です。

ちょっとした「アレ?!」を放置しない方針は、ひと手間かかっても不可欠だと思っています。

湯のしに出す前に、凛でも検品をします。
難があるけど、湯のし工程の後で対処が可能だとわかっているものもあります。

それでも、凛がお願いしている整理屋さんは、必ず連絡をくれます。
「小さい穴があるけど、このままやってもいいの?」みたいな感じで。

僕らも検品してからお願いしていますが、見落とすこともあるかもしれません。
なので、難を把握していても、連絡してくれると非常に頼もしく、ありがたいです。

ネットワークと信頼関係の強みだと思っています。

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●悲惨な事例

シリーズ最終回として、今でも忘れられない、もったいない、かつ悲しい事例をご紹介します。

あるメーカーさんから、一着の訪問着が持ち込まれました。

飲食店か宴席でのアクシデントだと思われますが‥‥

肩先から裾まで、赤ワインが付着。
頭から浴びたかのように、広範囲でシミになっていました(T_T)

赤ワインは、飲食物の中でも怖がられるものです。

が、誤解がないように書きますと、直後に適切な処理をすれば、決して怖れる必要はないのです。

で、この品物の持ち主さまは‥‥良かれと思って、和装クリーニングに出されたようです。

そして‥‥そのクリーニング屋さんは‥‥

手順通り、揮発溶剤で洗い‥‥
ワインのシミは落ちなかったけど‥‥手順通り、プレスまで全行程を行いました。

その結果、熱によって赤ワインの色素が定着し、広い面積で「落ちないシミ」になってしまったのです。



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