生徒の窓 1/1

 

*お知らせ*

***授業状況***

✿✿ 教材 ……紬帯 小紋2点  長襦袢地・男女各4点

  ①結城織汕頭刺繍・相良刺繍の名古屋帯(深い紫いろ)カリキュラムに入った方お使いください

  ②小紋(深いエンジ) ③八掛付きろうけつ染(パステルブルー)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

左4反ー男物長襦袢(40㎝) 右4反ー女物長襦袢(38㎝)

個性的な主張する長襦袢地。生地も滑らか。人に見せたくなる襦袢が出来上がります。新年ですので、いつものものと違った柄を見繕ってきました。男女問わずお使いください。体に絡みつくような肌触りで着心地も最高です。

✿✿ 新体制になった教室をよろしくお願いいたします。手が回らないことも出て来ると思いますがご了承ください。

✿✿ 検温器が教室カウンターに置かれています。今までご不便をおかけしていましたが便利になります。

✿✿ 綿入れ‥‥カリキュラムには綿入れの「ちゃんちゃんこや半天」が組み込まれています。時期を見て取り込むよう予定を組んでみてください。

✿✿ 1月からの授業……予約人数は12名です。しばらくはこの授業形態です。出席やキャンセルの連絡は下記針山アイコンよりお願いします。

 

✿✿ 窓開換気の為、気候に合わせて着るものの調節をお願いいたします。

************************************


******************

 **凛マガジン**


●浮き貸しで出る難
●展示会場での着付け
●見せる商品、見せない商品
●自分の品物は、大切にする(怒)
●どこで出たか、わからない
●検品はしないの?
●直し方
●視覚はいい加減?

==============================

●浮き貸しで出る難

売場での見栄えを良くするため、展示する商品数を増やすために、メーカーさんや問屋さんから商品を借りて、売れたら売上金から仕入れ代金を支払うシステムを、「浮き貸し」と呼びます。

無料で貸してもらっているのですから、大切に扱って当然なのですが‥‥近年特に、借りる側のマナーや意識が低下しています。

丁寧に扱われていないことが、品物を見てわかる場合もあります。

まず、ダラダラと長期間、借りっぱなしになるケースが増えています。

もともと、取引先や仲間内で始まった援助策だったため、一点ごとに借用書や契約書を交わすことはありません。

商品の管理がおざなりになり、借りた品物なのに、傷みや難が出ることも、とても多くなっています。

残念なことですが、凛でお預かりする品物にも、浮き貸し中に発症したものは大変多いです。

中でも圧倒的に多い難が、2つあります。

==============================

●展示会場での着付け

浮き貸し中の難でいちばん多いのは、汗ジミです。

展示会場などの売場で、お客さまに品物を着付けた際にできたものです。

イベント会場にいらっしゃるお客さまは、出店しているお店の顧客でないことが多いです。
顔見知りでもなければ、お付き合いがありません。

「今売らないと、買ってもらえるチャンスがない!」と、売り方が強引になるのかもしれません。

絵柄や顔映りがわかるよう、姿見の前で反物を胸元に当てる、という売り方は、昔からよくあります。

しかし、和服に詳しくないお客さまは、反物を当てても着姿がイメージできません。

そんなとき、仮絵羽の商品を着付けてあげると、完全に着た状態がわかり、喜ばれることがあります。

が、サービスも程度を越すと、強引になってしまいます。

あまり気乗りしないお客さまに、似合いますよ! と複数のマネキンさんが着付けをしたり、さらには帯までガッツリ締めて、完全に仕上げてしまいます。

欲しくなければ、断っても良いと思うのですが‥‥心理的に圧迫されるのでしょうか、勧められるままに購入されるケースも少なくないようです。

だから着付け作戦は、イベント会場ではよくあることなのです。

長時間脱がれへんかったんやなぁ~、暑かったんやろな~‥‥という状況が見えてくるような、広範囲の汗(汗ジミ)、帯を強く締めた跡‥‥。

症状を見て、現場での状況が想像できる品物もあります。

==============================

●見せる商品、見せない商品

きものに詳しくないお客さまほど、現場でのディスプレイを参考にされる方が多いです。

そのため、売場では衣桁(=いこう:和服用のハンガー)にかけたり、マネキン人形に着せたりして、着用した状態がわかるディスプレイを行っています。

で、2番目に多い、浮き貸し中の難なのですが‥‥「焼け」です。

ディスプレイした商品が、光によって褪色するのです。

衣桁に掛けた商品は、品物全体を見せてあるので、全体がまんべんなく焼けます(補正の難易度は、低い方です)。

一方、マネキン人形に着せると、光に当たるのは表に出ている部分だけです。
脱がせると、内側に入った部分は色が濃く、焼けた部分と色が違ってきます。

焼け方は一点一点違うため、一概に言えませんが‥‥
重症になると、地色を染め直した方が安く上がる場合があります。

==============================

●自分の品物は、大切にする(怒)

焼けは、酸素や光に触れる以上、避けられない変化です。なのである程度は、やむを得ないのですが‥‥。
ここでまた、マナー違反というか‥‥腹立たしいウラ事情があります。

展示会で売る場合、自分の店の商品(=在庫)は、ディスプレイに使わない、というお店があったりするんです。

勘の鋭い方は、理由が判ったかもしれません‥‥。そう! 自分の店の商品は、焼きたくないのです(怒!)

ディスプレイには、無料で貸してもらった商品の中から、見栄えするものを選び、売れたらラッキーだし、売れなくても返せばいい‥‥

さらに悪質なケースでは、店の商品を売るために、ディスプレイには借り物を使い、商品を見ているお客さまに、店の商品を勧めたりするそうです。

貸した方は、たまったものではありません。
長期間無償で貸してあげた品物が、売れるどころか、焼けて返ってくるのですから‥‥。

==============================

●どこで出たか、わからない

焼け難の厄介なところは他にもありまして‥‥
どこで発症したかわからない、ということです。

商品を貸したメーカーさんや問屋さんは、売場には居ないことが多いです。
だから、どんな風に展示され、どんな風に扱われているか、わからないのです。

どんな経緯かわからないけど、返ってきたらこんなんなってる~!という泣きのご依頼は多いです。本当に気の毒だと思います。

また、売場で広げた商品を、畳んで売場の床(畳)の上に積むことがよくあります。

売場は大変バタバタしているし、毎日元通りに片づけるわけではありません。
イベントの期間中、積まれっぱなしの商品はたくさんありますし、そのままトラックに積まれて次の現場へ行くことも多いです。

すると、畳んだ状態で焼けてしまいます。
品物の重みで、焼けだけでなく、シワが型になったり、跡が付いたりすることもあります。

==============================

●検品はしないの?

焼けでもシミでも、返ってきたときにチェックすればいいんじゃないの? と思われる方もいらっしゃるでしょう。

ところが、展示会やイベントで動く商品点数は膨大です。
百反・千反単位で往来するため、一点ずつ検品する時間も手間もないのが現状です。

返ってきた品物に難が出ていると気づかず、そのまま倉庫に入れられ、次に出した時に発覚することも多いです。

貸し出す時も同じような状況なので、逆パターンもあります。

イベント会場で、借りてきた品物を並べていたら‥‥あれ!シミが出てるやん!というパターンです(前回、どこかに貸し出された時に発症し、気づかずに保管されている)。

==============================

●直し方

シミや焼け、最終的には商品を貸してあげた所有者(メーカーさん、問屋さんなど)から凛に持ち込まれます。

補正するかどうか、ですが、重症になると補正コストの方が高くついてしまい、泣き寝入りされることもあります。

汗は、付いた時点では色が出ないため、湿っていても気づかないことが多いです。

汗が付いたことに気づかず、畳みっぱなし・積みっぱなしで長期間放置されると、変色して重症化してしまいますが、たいがいの場合はキレイになります。

焼けは、一点ずつ症状が異なり、差があります。
前述したように、地色の染め直しからやらないといけないこともあります。

==============================

●視覚はいい加減?

最後にオマケの体験談で‥‥
仮絵羽の商品で、ヒヤッとした補正事例があります。

仮絵羽が売れると、お仕立て前にキレイにするのですが‥‥

溶きのし(仕立て前の、生地の整理工程)のために仮絵羽をほどくと、内側からとっても濃い色(焼けていない、元の色)が出てきたことがあります。

しかし、商品を買われたお客さまは、表に出ていた淡い色を気に入って購入されたはず。

元の色で再現してしまうと、イメージが全然違ってしまうんじゃないか?!
と気になり、販売店さんに相談すると、「いや、元の色はこっち(=濃い色)だから、元の色でやって」と言われたのです。

大丈夫かなぁ~と思いつつ、元の濃い色に補正して納品したことが何度かあります。

ところが、元の色と違う!とクレームになったことは、ただの一度もありません。

「あれだけ違うのに、気づかんものやなぁ~」と思うのですが、色に関する人の記憶は意外とあいまいで、よほどのこだわりがなければ気づかないようです。

==============================


凛通信等(アーカイブ)

2022年12月26日
凛マガジン(汚れ)
2022年11月30日
1凛マガジン(売れてない荷に返品?)
2022年10月30日
凛マガジン(難を決める作業)
2022年10月01日
凛マガジン(最近増えているトラブル)
2022年08月31日
凛マガジン(いつの時代も人気)
2022年07月31日
凛マガジン(蒸気と引っ張り)
2022年06月30日
凛マガジン(何度もきれいに)
2022年05月28日
凛マガジン(高級品は長持ち)
2022年04月30日
凛マガジン(生地の難)
2022年03月29日
凛マガジン(買い取り)
2022年02月26日
凛マガジン(成人式)
2022年01月23日
凛マガジン(藍染について)
2021年12月28日
凛マガジン(友禅のマスト工程)
» 続きを読む