*お知らせ*
◎***授業状況***
✿✿ 教材
なかなか探しても見つけられなかったウールを見つけました。ウール100%です。薄地です。今のウールはこんな感じなんですね。お店の方もなかなか入ってこないよとの事。左2つ(薄いクリームに茶の格子、右3つ(濃いグレー地に黒の格子)は同じもののアップ画像。とてもお買い得でした。(手腕発揮です)
✿✿ 緊急事態宣言中の授業……平日及び土曜の昼間部クラスについて、授業は平常通り行います。火曜日金曜日の夜間クラスについては20時までで切り上げ、30分繰り上げて17時30分からとさせていただきます。夜間授業の授業時間変更はしばらくの間このままでお願いします。
✿✿ 緊急事態宣言がどのように方向が決まるかわかりませんが、教室としては3月中は現状のままで授業を行います。「予約形式で10名迄」は変わりありません。
✿✿ 夜間クラスの生徒さんへ……3密対策の為に予約制にしておりますが、夜間クラスは予約なしでもお受けできる状況です。時間が取れましたら直接教室にお出かけください。
✿✿ 土曜日はしばらく月3回の授業になります。
✿✿ 寒さ厳しく換気が難しくなります。常時窓開けという訳にはいかなくなりますので、30分毎に窓開けをしています。寒さ対策をしておいでください。
申し込みはこちらから (針山クリック)
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再開の際は、以下の注意要綱を守り授業をいたします。
1.講師は常時マスク及びフェイスシールドを着用します
2.頻繁な換気(30分毎5分間)を行います。気候の良い時は常時窓開放
3.消毒液の常備をします。
4.裁台の配置は向かい合わせにせず一方方向に並べ、一台に一人着席とします。
5.当分の間、変更出席は認めず、正規の出席曜日の方のみとします。
6.お昼は各自の裁台でお願いします。お茶は各自ご用意ください。
7.洗面の常備タオルは使用せず、各自のものをお使いください。
8.教室、鏝釜、裁ち台、へら台、ものさし、ハサミ、絎け台等、備品の消毒を毎日致します。
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**凛通信**
●間違いのパターン
●お得意さまだからこそ?
●二次災害
●まるで昼ドラのような‥‥
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●間違いのパターン
紋の間違いにはいくつかパターンがありまして‥‥
1.紋の「デザイン(図案、柄)」が違う
2.日向紋、中陰紋、陰紋の、「表現方法」が違う
3.紋を入れる数(一つ紋、三つ紋、五つ紋)を間違える
などに大別できます(細かく分けるともっとありますが)。
とが多いです。
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●お得意さまだからこそ?
これは紋に限らず、全般的に言えることですが‥‥
お得意さま・上客になるほど、毎回同じ指示を出すことも、もらうことも少なくなりがちです。
また、お客さまから直接注文を受ける立場の中には、「お得意さまなのに、今さら詳しく確認するのは無礼だ」「毎回訊くと、ご機嫌を損ねるのでは?」と考える人も、一定数いらっしゃいます。
僕らは、お客さま(きものを着用される方)と直接やりとりしない立場なので、注文にあいまいな点があれば、「これ、どっち?」「これは〇〇でいいの?」と、仲介者(=問屋さん・悉皆屋さんなど)に確認することがあります。
で、その仲介者さんですが‥‥
僕らの質問をお客さまに投げてくれるのかと思いきや‥‥自己判断されることがあるのです。
「いつも〇〇やから、今回も同じでいいです」
でも、その通りに仕事をしたら、「違ってました!」「やっぱりやり直して~!」という経験も、何度かあります
「〇〇でいいの?って訊きましたやん」と突っ込むと、「(お客さまには)今さら訊かれへん」とおっしゃるのです。。。
持ち主さまに確認するのが、いちばん確実だと思うのですが‥‥
そこはお付き合いや、先方の気質など、事情があるのでしょう‥‥。
お付き合いが長くなるほど、「いつも通りで」が通じるようになるのでしょうが、これも良し悪しです(笑)。
僕らが経験した例で言うなら、確認がいい加減な業者さんほど、トラブルになる確率は高いように感じます。
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●二次災害
紋の数が間違っていた!というケースでは、二次災害も起こり得ます。
例えば、「三つ紋やのに、一つしか入ってない」のように、紋の数が足らない場合は、後から足せばいいので、まだ軽傷だと言えます。
が、「三つ紋で注文したのに、五つ入ってる!」となると、厄介です。
既に入っている紋を、消さなければなりません。
紋を入れる手法にもよりますが、紋を消すのは、とても手間のかかる仕事になります。
商品によっては、いちど地色を全部抜いて、紋を消してから染め直すことがあります。
具体的に説明しますと‥‥
色留袖など、袖に絵柄が入っていない品物では、袖のパーツだけ紋の上絵を落とし、さらに地色も抜いて、染め直すことがあります。
すると、紋が入っていた痕跡はキレイに消えてわからなくなります。
が、そこから、地色を元の色に合わせるのが、至難の業なのでして‥‥
染め直した地色が、身頃の色と微妙に違うことがあるんです。
もちろん、染め直しの際には色をチェックし、同じ色目になるよう調整しているのですが‥‥仕上がりを見ると、差が否めない‥‥(>_<)これは、二次災害です。
紋の数さえ間違っていなければ、こんな大きな問題にはならないのですが‥‥。
納期もないし、費用もかさむし、責任問題で後を引く、イヤ~なパターンです。。。
染め替えで色がキレイに合わない場合、「はき合わせ」という技法で、ぼかしを使って違和感がないように色の調整を行っています。
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●まるで昼ドラのような‥‥
最後に、オマケの体験談をシェアします。
「抱き紋」という紋があります。
本来は、胸元に入れる紋を呼ぶらしいのですが‥‥僕らが体験した抱き紋は、紋を新たに作るものでした。
もともとは別々の紋を合体させて、新しいデザインを作るのです。
メインとなる紋の一部に、別の紋を組み入れたり、特徴的なモチーフを、メインの紋に加えたりします(ルールはありません)。
過去に一度だけ体験したのですが、ある抱き紋のご注文。
何気なく、「これはどういう紋なん?」と仲介者さんにお尋ねしたところ‥‥
注文された女性は、いわゆる「叶わぬ恋」をされていたようです。
いっしょになることは無理だけど、この紋を入れることで「あなたのお傍にいます」という気持ちを密かに表現したい、とのこと。
持ち主さまが、隠さずに事情を話してくださったからこそ、明らかになった背景です。
社会的にはNGな関係かもしれませんが、略奪するでもなく、紋の中だけで、とは!
慎ましやかで、ドラマのような、演歌の歌詞のような話やなぁ~!と思いました。
※今、脳内では、テレサ・テンが流れています(笑)。
トラブルでなくても、紋にはいろんなストーリーがあるものですね!
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